健康食品の安全性について
■「食経験」に頼る食品の安全性
「健康食品って何だろう?」
「いわゆる健康食品」は一般食品に分類されます。
したがって、「健康食品」の安全性イコール「食品」として
の安全性が求められることになります。
「食品」の安全性はしばしば「食経験」という言葉を用い
て論じられます。
確かに「食経験」の積み重ねによってヒトに対する健康へ
の影響が確かめられているのが通例であり、行政的にも
安全性を判断する資料として認められています。
しかし、その内容はというと学術的かつ具体的な指針や
定義はなく不十分なのが現状です。
消費者が期待する健康食品の安全性とは、有害性の発現が
認められず、かつ明確な摂取条件の下で健康危害を起こさ
ないことではないでしょうか。
■安全面で二極化が予想される健康食品
行政側の安全性指針の整備が遅れるなか、健康食品や
栄養食品の業界団体では、食経験が不十分な食品について
安全性を確認するための基準づくりを模索し始めています。
また、保健機能食品や医薬品に求められる安全性試験を
第三者機関によって自主的に行う企業も出てきました。
こうした企業側の前向きな取り組みもあり、今後健康食品は、
安全性や健康保持・増進効果に対する科学的な裏づけを備え
た商品と誇大広告だけの眉つば商品とに二極化するものと予想されます。
消費者の側も広告や宣伝文句だけを信じるのではなく、
その商品を販売する企業の研究開発や安全性・品質向上
に向けた取り組みなど企業姿勢を考慮して健康食品を選択
する必要があります。
■安全性の評価基準
これまで、健康食品の安全性をはかる基準は
実はかなりあいまいになっていました。
「食経験」はもちろん最重要事項です。
ヒトや動物が長い間、その食べ物を食べてきたので
「安全である」といった論法です。
では、食経験のある食べ物からある成分だけを
取り出したらそれは安全か?
と質問されたら、専門家であればなかなか即答はできません。
よく、「天然成分だから安心」という言葉を耳にしますが
これほどおかしな言い方もないと思います。
なぜかというと、医薬品や毒物の多くは天然成分から
ヒントを得て作られたものが多いからです。
では、どのように安全性を保障するかと言いますと
おクスリならば必ず以下のような試験が行われております。
変異原性試験
急性毒性試験
亜急性毒性試験
慢性毒性試験
などなどです。(これは、安全性試験のほんの一部にしかすぎません)
その他、有効投与量の設定、他のクスリやサプリメントとの相互作用
(飲み合わせ)などなどの科学的検証を積み重ねる必要があります。
もちろんこれはお薬の例なので、サプリメントにはこれほど
厳密なデータは必要ないかも知れません。
しかし、現代ではサプリメントと言えどもかなり厳格な
安全性や有効性の科学的データが求められるように
なってきました。
まず、最低でも臨床の学会発表や論文発表など
の情報の蓄積が必要となってくるでしょう。